スタッフおすすめの本

「図書館に訊け!」 井上真琴(著)  筑摩書房 2004

2011.04.07

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「図書館。誰もが知ってる未知の国。」ということばから始まり、読んでいるうちに図書館の謎が一つずつ解かれていく。著者は大学図書館員。彼の経験に基づいた事例が豊富であるからわかりやすい。例えば「調べて、書く」ための大学図書館の重要な資料である学術雑誌について、論文掲載がいかに大変かは友人の会話で語られているのだ。現物から見て良い資料の見分け方(大きさ、出版  社からなど)、見落としがちなOPACの情報の見方などは目からうろこである。レファレンスカウンタ  ーについての記載部分はドラマのシナリオのようで引き込まれる。大学で学ぶことは広い図書館ネットワークが存在し、資料は国内にとどまらず世界でも手に入るという大学図書館の魅力を謳っている。
この本を読んで難しい部分は飛ばして読んでもいい、そしてまた時間をおいて読んでみたら、新たな発見があるだろう。データベースなどは変わっているものもあるが、大学図書館の資料や機能の揺るぎない素晴らしさに気づく一冊である。(2007年度私立大学図書館協会賞受賞)   (Scarlett)

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