図書館からのお知らせ

「さみしさサヨナラ会議」小池龍之介, 宮崎哲弥著 角川書店 2011.6 141.6/SAMI(学生選書コーナー)

2012.01.28

まずそのタイトルに惹かれました。さみしさにサヨナラできる方法がのっているのかな、と。そんなことできるのだろうか…? 著者のふたりも、とても気になる方々でした。宮崎哲弥さんはコメンテーターとしてもテレビによく出演されているので、ご存知の方が多いはず。いろいろな番組で難しい討論を繰りひろげられていたりしますが、どこかおちゃめな部分が見えるような気がしているのは私だけではないのではないでしょうか? そしてもうひと方は小池龍之介さんというお坊さんで、昨年は「考えない練習」という本が話題にもなって気になっていたところでした。いわゆる「こうしたらいいよ」的なハウツー本ではありません。タイトルにもある「さみしさ」とどう折り合いをつけて付き合っていけばいいのか? 友だち付き合い、恋愛や、はたまた誰もが避けられない死。さまざまな場面で直面するさみしさや孤独の発生原因を、仏教や心理学、時には哲学などからの側面からも迫り、二人がその謎を解いてゆきます。さみしい、という欲求がたとえばメールなどで簡単に満たされてしまうからこそ、さらにさらにと拍車をかけて寂しさがつのる。この連鎖のメカニズムがわかれば防げるか、といわれてもやはり難しい…。
自分の「こころ」の参考に、ご一読いかがでしようか。(P)