「神去なあなあ日常」三浦しをん[著] 徳間書店、2009.5
2014.06.23
すべてがなあなあな神去村に平野勇気はやってきた。横浜から、林業をやるために。けれどそこは、やることも見つからずブラブラしていた勇気に、先生が勝手に決めた就職先だった。林業なんてかっこわるい、その上仕事はうまくできない悔しさで村から逃げ出そうとしていた。そんな勇気を取り巻く神去村の人々の「なあなあ」気風と荘厳な神去山が、徐々に勇気を変えてゆくのだが…。
本書は公開中の映画「WOOD JOB!(ウッジョブ)」の原作です。主人公の勇気が、突然放り込まれた仕事場で、何とかかんとかやりがいを見出していく青春サクセス?ストーリーといったところがメインですが…私は勇気の不器用な恋も見どころと思います。勇気がパソコンに打ち込んだ秘密の記録、という体の文体も読みやすく、個性溢れるキャラクター達も魅力です。二作目「神去なあなあ夜話」では恋がメインですので、興味がある方は二作目も是非読んでみてください。 (ringo)