「異なり記念日」 齋藤陽道(著) 医学書院 2018
2019.06.20
このタイトルの意味は何だろう?と気になって読んでみました。 著者はろう者であり、写真新世紀優秀賞を受賞した写真家です。この本は著者から見た日々の記録です。 著者は聴者の家庭で育ち、「日本語」(日本語対応手話)の教育を受けて育っています。奥さんはろう者の写真家で、ろう者の家庭で育ち「日本手話」を身につけています。「日本語」と「日本手話」の別の言語(手話)を使う二人が結婚して聴者の子どもを授かり、「異なる」三人の暮らしが始まりました。違った視点から日々を過ごしている家族それぞれの姿に考えさせられます。 私は難聴でこの著者と同じような環境で育ちましたので、とても共感を覚え懐かしくもありました。写真家の著書らしく、多くの写真が掲載されていることもこの本の魅力です。ぜひ読んでみて下さい。(C)