「納棺夫日記」青木 新門(著) 文春文庫 (2階文庫コーナー)
2009.07.21
「納棺夫日記」はご存じの方も多いと思いますが、第81回アカデミー賞の外国語映画賞を受賞した「おくりびと」の原作となった本です。
作者は「冠婚葬祭互助会 社員募集」という新聞広告を目にし、どんな仕事か分からないまま、子どものドライミルクのためにアルバイトを始めます。ひょんなことから納棺夫となり、様々な死者・死者の家族に出会い、「死」と「生」について深く考えるようになります。人は誰しも死を迎えるものなのに、周りからは納棺夫としての仕事を認めてもらえない。そのような中で作者は詩や哲学、宗教を通して「死」と向き合っていきます。文中で作者が「光」と出会い涙し、その後、「光」に関して語られる部分は深い感動をおぼえます。
DVDキャンペーンで購入することになった映画「おくりびと」も併せて見ていただければと思います。(M)