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女の言い分・男の言い分(明石高校での出張講義)

2023年11月22日(水),兵庫県立明石高等学校3年生女子195名,男子114名,教員5名を対象に,「女の言い分・男の言い分」をテーマに本学のキャリア形成学科教員4名が講義を行いました。

講義ではまず,「保育士」と「トラック運転手」,「パイロット」と「客室乗務員」を例に,職業に対する性別の思い込みを紹介し,「アンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)」について説明しました。さらに,なりたい職業として,研究者やエンジニアなどの理系職から文系職までを並べて選択してもらい,男女に違いがあるかどうかを確認しながら講義を勧めました。そして,「モザイク脳」の概念について触れ,本来,男女間の能力や思考に差異はなく,結果的に生じる差異は,環境における後天的な影響が大きいことについて言及しました。

次に,「結婚相手は自分より経済力や地位が上の人がいい?」,「子どもが生まれたら二人で交代して育児休業をとりたい?」などの質問を通じて,男女共同参画やジェンダー平等について考えるきっかけを提供すると同時に,男女別の平均初婚年齢,男女の賃金格差,年齢別の女性の労働力率,男性の育児休業取得率などの根拠資料を提示することで現代社会への関心を高めました。

最後に,高校生たちが社会の中核を担う「2030年代・2040年代の社会」についても紹介し,変化する社会の中で男女間の差異に注目するのではなく,「相手とどういう関係を築きたいか」を考え続けることの重要性を述べました。

なお,授業中の質問には,レスポンスアナライズシステム(クリッカー)を利用することで,双方向型の授業をさらに充実させることができました。授業の最後にクリッカーで質問した満足度については受講者の大多数から「楽しく学ぶことができた」と高評価をいただきました。

 

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